Short hair
散らかっていく…。
足元に…。
うたた寝していた思い出達が、
呼び起こされる。
ひとつ、ひとつ、ひとつ… … …
目の前を、
キラキラと舞っては落ちる。
もう…戻れない。
髪を切ってみた。
思いっきりショートに…。
あなたが触れた髪は、
ひらりと床におちて、
無惨にも踏みつけられた。
別れの日、うつむく二人…。
一緒に過ごした日々…
時間を忘れてふざけ合い、
離れたくなくて、いつまでたっても、
" またね "の一言が言えなくて、
喧嘩もして、泣いて、
怒って、笑って…
出会った日…
ショートヘアーだった 私。
二人の時間と共に伸びた髪…。
さようなら…。
パラパラ、ヒラヒラ、
輝きながら舞い落ちる……
髪に指を通してみた。
一瞬で空気を切り、
その指先は、
あなたとの思い出までも、
断ち切ろうとする。
何度、繰り返しても……
無造作に散らばり落ちた髪も、
思い出をかき集めたかように、
ひとつになり、
私のもとから去っていく。
私は、立ち上がり目の前の扉から、
飛びだすの。
思い出は、そこに残したまま…。
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