precious *
君の指先がやけに冷たいから、
暖めてあげたくて、
そっと、引き寄せて強く握りしめた。
君は、恥ずかしいそうに、
僕の顔を覗き込む。
繋いだ手がすっと、すり抜けたから、
僕は驚いて、君を見つめた。
君の笑顔に、
僕は照れくさくなって、
そっと肩を抱き寄せた。
風が冷たい。
こんな遅い時間に、君に呼び出され、
少し動揺している。
いつもより、会話が少ない…
胸さわぎがする……
時計が零時を指した。
君は、僕の前に立ち、
そっと差し出した。
" 誕生日おめでとう"
……ありがとう。
とても……愛おしい
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